お笑いコンビ「アンガールズ」の山根さんが新種の昆虫を発見
お笑いコンビ「アンガールズ」の山根良顕さんが、番組収録中に新種の昆虫を発見し、昆虫好きたちの間ではちょっとした話題になっている。
新種発見のきっかけとなったのは中国放送が制作するローカルバラエティ番組『元就。』だ。この日、山根さんは比和自然科学博物館(広島県佐原市)の千田喜博(せんだ・よしひろ)研究員とともに、山に虫取りに出かけるという企画のロケを行っていた。
画像:「毛利元就フェス」で武将に扮する山根さん(Instagram @ungirls_yamane)
エンタメサイト「ORICON NEWS」によれば、山根さんがロケを早く切り上げるため、手近な登山路の入り口ですくった木の枝の中に新種が潜んでいたそうだ。この意外な経緯について、相方の田中さんは「山根のだらしなさがプラスに働いた」と冗談めかしたコメントをしている。
一方、発見者となった山根さんも「(千田研究員が)『これ珍しいですね』って言われたんです。でもテレビ的なおべんちゃらで言ってるなと思っていたんですけど、本当に新種だったのでびっくりしました」と驚きを露わにした。
中国放送のウェブサイトによれば、この昆虫のオスがもつ交尾期が特徴的であることに気づいた千田研究員はさらに調査を重ね、既知の仲間との比較を行った上で、新種であるとの論文を発表。
(画像はハネカクシの仲間だが、今回発見された新種ではない)
晴れて新種であると認められたこの昆虫は、番組名の『元就。』にちなんで「モトナリヒメコバネナガハネカクシ(学名:Lathrobium motonari)」と命名されることとなった。
画像:Instagram @ungirls_yamane
ちなみに、同ウェブサイトによれば、千田研究員は以前にもハネカクシの新種を2度にわたって発見したことがある、この道のエキスパートだそうだ。
(画像はハネカクシの仲間だが、今回発見された新種ではない)
ところで、ハネカクシとはどのような昆虫なのだろう? 北海道大学のウェブサイトによれば、ハネカクシ科の昆虫たちは小さな鞘翅の下に後翅を折りたたんで収納するものが多いため、「ハネカクシ」と呼ばれているそうだ。この仲間は種類が非常に多く、その生態も千差万別だ。
(画像はハネカクシの仲間だが、今回発見された新種ではない)
ちなみに、新種のモトナリヒメコバネナガハネカクシは上野公園の国立科学博物館で10月まで開催中の特別展「昆虫MANIAC」にて展示されており、実物を目にすることができる。気になる方は足を運んでみてはいかがだろうか?
いまどき未発見の生物なんてほとんどいないのではないかと思われがちだが、『ナショナルジオグラフィック日本版』いわく、地球上で暮らす生物の86%はいまだに未記載種だ。あなたの身の回りにも、実は知られざる新種が潜んでいるのかもしれない。