ぐっすり眠る秘訣とは:健康のいちばんの敵は睡眠不足
あたり前のことに見えますが、世界保健機関(WHO)は公式に「睡眠は不可欠」だとしています。では、十分な睡眠や休息をとらないとどんな危険があるのでしょうか?
画像:Bruce Mars / Unsplash
十分な休息をとらないと胃のトラブルや食欲増加、さらには著しいパフォーマンス低下などにつながるおそれがあります。この点について WHOの見解は明確です:身体には回復が必要。それは当たり前ですが、具体的には何時間寝ればよいのでしょう?
人間が必要とする睡眠の長さは様々な要因によって変わりますが、WHOが推奨する目安は次の通りです:
赤ちゃん:1日16-18時間
幼児:1日11-12時間
小学生:1日最低10時間
中学生・高校生:1日9-10時間
高齢者を含む大人:1日7-8時間
ブリガム・アンド・ウィメンズ病院(米国)の調査によると、理想的な就寝時刻は遅くとも午後10時から11時の間です。人体の活動ピークは午前9時で、逆に谷は午後10時です。しかし、午後11時に眠っていないとコルチゾールは本来のレベルまで下がらず、なかなか眠れなくなってしまうのです。そこで、眠れない人のために、より快適な睡眠を手助けするいくつかの秘訣をご紹介しましょう。ただし、ここでオススメする方法はお住まいの地域や生活習慣、日照時間などによって変わってきます。
一度ベッドから出たら素早く一日の活動に取り掛かり、就寝時までベッドにもぐりこんではいけません。これによって、目を開けたらすぐに活動を開始しなければならないと身体に叩き込むのです。
写真:bruce mars / Unsplash
言うほど簡単なことではありませんが、週末を含め常に同じ時刻に寝起きするのが理想的です。規則正しい休息は身体の強い味方です。
写真:Jess Bailey / Unsplash
きちんと眠るには日が落ちてから、特に夜中のカフェインは厳禁です。
同じことはニコチンにも当てはまります。ニコチン製品は、パッチなども含め、すべて避ける必要があります。
写真:Tobias Tullius / Unsplash
定期的な運動は睡眠の質を大幅に改善してくれます。ただし、就寝3時間前以降の運動は避けましょう。
カフェインが休息を乱すように、お酒やお茶も眠りに悪影響を及ぼします。就寝前にはお勧めできません。
写真:Gerrie van der Walt / Unsplash
夕食を食べすぎると、消化プロセスに必要以上の時間がかかり、きちんと眠ることができなくなってしまいます。消化の良い食べ物で軽い夕食をとるようにしてみてください。
時間があるときはお昼寝をするのもオススメですが、寝すぎは良くありません(約15分)。
就寝前にリラックスするには、1日の終わりに30分ほど、読書したり静かな音楽を聴いたり聞いたりしてのんびり過ごすのが良いでしょう。
写真:Florencia Viadana / Unsplash
大切なのは自然と眠くなるような寝室です。そのためには、明かりを消して適温を保つ必要があるほか、騒音を防ぐことも重要です。そして、何よりもまず、寝室がくつろぎの空間であることが欠かせません。
写真: Spacejoy / Unsplash
就寝前に気が散るようなことをするのは良くありません。パソコン・スマホ・タブレットのようなデバイスは脳を刺激するため入眠を邪魔してしまうことが明らかになっています。
写真:Victoria Heath / Unsplash
日中は、なるべく太陽の光を浴びましょう(ただし、日焼けには注意)。日の光は体内時計を調整し、睡眠と覚醒のリズムを整えてくれます。実際、夏の方がぐっすり眠れて身体も休まるという人は多いと思いますが、これは紫外線UVAが睡眠サイクルを司るホルモン、メラトニンを活性化するためです。
横になって20分経っても眠れない場合は、それ以上ゴロゴロするのはやめましょう。寝床を出て、何かリラックスできることをするのです。水を一杯飲んだり、散歩したり、読書したり、気分を静めてリラックスできれば何でも構いません。
写真:Alisa Anton / Unsplash
乳製品はセロトニンの合成を促し、身体に幸福感とリラックスをもたらしてくれるため眠りの改善にオススメです。ただし、消化に時間がかかって眠れなくなっては意味がないので、乳製品を摂るのは夜中よりお昼の方がよいでしょう。ヴィーガンの方はごめんなさい。
食品の中には、神経系を睡眠に適した状態にしてくれるものがあります。たとえば、カルシウムとマグネシウムはシナプスの休息をお膳立てしてくれます。ヘーゼルナッツ・クルミ・カシューナッツなど、ナッツ類はその意味で理想的です。
写真:Ing W / Unsplash
いや、他にも用途はありますが、パソコンをしたり食事をしたりビデオゲームをしたりというのはいただけません。脳が混乱してしまうからです。ベッドは幸せと睡眠の場所です。その他の作業は他のスペースでやりましょう。
写真:Andrew Neel / Unsplash
睡眠薬の利用は避けるに越したことはありません。どうしてもという場合でも必ず医師に相談し、投薬期間をなるべく短く済ませましょう。これは依存症のリスクを避けるためです。
写真: Towfiqu barbhuiya / Unsplash
先ほど触れたとおり、お昼寝は結構ですが、眠り過ぎには注意。また、午後3時前に済ませられるとなお良し。
写真: Jamie Street / Unsplash
就寝前は、スクリーン(テレビ・スマホ・パソコン・タブレットなど)を避けましょう。欲を言えば、就寝1時間前からスクリーンを遠ざけるのが理想的です。
写真: Peter Kasprzyk / Unsplash
徹夜で仕事や作業をするのは厳禁です。 夜10時以降は急激にパフォーマンスが落ちるので、仕事はなるべく昼間のうちに済ませてしまいましょう。睡眠時間を犠牲にしても、まったくはかどりません。
写真: Oğuzhan Akdoğan / Unsplash
心置きなく眠りにつきたい方は、就寝前にToDoリストを作るのがオススメです。ただし、スマホではなく紙に手書きです。これによってストレスが軽くなり、身体もリラックスできるはず。
写真: Glenn Carstens-Peters / Unsplash
すでにお話しした通り、毎日同じ時間に寝起きするのが理想です。とはいえ、週末も朝6時に起きるのは酷でしょう。そこで、土日は普段より2時間以上寝坊しないよう気をつけてください。それ以上寝坊すると体内時計がズレて、平日に起きられなくなってしまいます。
写真: Sonnie Hiles / Unsplash
リラックスに役立つ読書は健やかな趣味の1つです。とはいえ、本の内容には注意を払う必要があります。興奮しすぎて寝られなくなってしまうかもしれないからです。朝まで読み明かしてしまうようなわくわくするストーリーはダメなのです。そこで、何冊か手元に用意しておけば大丈夫。
写真:Blaz Photo / Unsplash
朝起きるのに目覚ましを利用するなら、就寝時刻にアラームをかけても良いはずです。こうすれば睡眠時間の管理ができるばかりか、うっかり夜更かししていても、ちゃんと気づくことができます。しかも、睡眠管理用のスマホアプリを利用すれば、適切な就寝時刻を自動的に知らせてくれます。
写真:NordWood Themes / Unsplash