もし、第二次世界大戦にヒトラー率いるドイツが勝利していたら……?

枢軸国が勝利していたとしたら?
ドイツの傀儡政権が欧州を支配
「生存圏」を主張したナチ党
『高い城の男』
米国は分割されていた?
敗戦を経験したことがない米国
南米はドイツが支配?
日本がアジア各地を支配
東南アジア諸国
アフリカはドイツの植民地に
ヒトラーの最期
パックス・ゲルマニカ
数々のフィクションの題材に
実現しなかったヒトラーの野望
枢軸国が勝利していたとしたら?

もし、ナチスドイツをはじめとする枢軸国が第二次世界大戦で勝利していたら、世界は一体どのようになっていただろうか?

ドイツの傀儡政権が欧州を支配

もし、ヒトラー率いる第三帝国が連合国を破っていたら、ヨーロッパは領土を拡大したドイツとその傀儡政権が幅を利かせる権威主義的な体制のもとに置かれていたはずだ。

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「生存圏」を主張したナチ党

当時のナチ党政権は「生存圏」を主張し、ゲルマン民族の故地やさらにその外側へと領土を拡張しようと目論んでいた。ロバート・ハリスの小説『ファーザーランド』にはロシアを併合して巨大化したドイツの姿(画像の地図)が描かれており、「生存圏」思想がどのようなものだったのかを窺わせる。

画像:De D. Nahaissi / https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=1288489

『高い城の男』

一方、米国はどうだろう? 米国人SF作家フィリップ・K・ディックは『高い城の男』の中で、米国がドイツや日本に敗れていたらどうなっていたかについて想像を巡らせている。

画像:Unplash / Boston Public Library

米国は分割されていた?

『高い城の男』で描かれる米国は日本の支配下に置かれた太平洋側と、ドイツ領となった大西洋側諸州に二分されている。そして、中央部は両者を隔てる緩衝地帯だ。

画像:De Rama - Trabajo propio, CC BY-SA 2.0 fr, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=45158537

敗戦を経験したことがない米国

とはいえ、米国は自国領内で一度も敗戦を経験したことがない上、外部の敵から大規模な攻撃にさらされたのも、アメリカ同時多発テロ事件くらいなものだ。

画像:Unsplash / Boston Public Library

南米はドイツが支配?

一方、第三帝国が第二次世界大戦で勝利していたら、南米にも手を伸ばしていたかもしれない。実際、ルーズベルト米大統領は1941年の演説の中で、そのようなシナリオについて警告を発していたのだ。

画像:De Author unknown, it’s a forgery - FDR Library, President’s Safe File (Box 3), Safe: Germany, Map “Luftverkehrsnetz der Vereinigten Staaten Sud-Americkas Hauptlinien.”Cited in: https://apps.dtic.mil/sti/pdfs/AD1077938.pdf, Dominio público, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=111044612

日本がアジア各地を支配

『高い城の男』をはじめ、枢軸国が勝利した世界を描くSF作品では、日本が中国をはじめとするアジア各地に進出している。

 

 

東南アジア諸国

もし日本が勝っていたら、満州からフィリピンに至る地域に加え、ボルネオ島やニューギニア、タイ、シンガポール、さらにはインドの一部まで統治していた可能性が高い。

画像:By Original Author: User:San JoseDerivative Author: Dead Mary - This file was derived from: Second world war asia 1937-1942 map de.png, CC BY-SA 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=15951791

アフリカはドイツの植民地に

フィクションの中で言及されることは少ないが、もし枢軸国が勝利していたら、アフリカはナチスドイツの植民地になっていたはずだ。当時、ドイツはブルンジやカメルーン、ナミビア、ルワンダ、タンザニア、トーゴを植民地化していたが、これに加えてチャドや中央アフリカ共和国、ガボン、ガーナ、ケニア、モザンビーク、ナイジェリア、コンゴ共和国、ウガンダもドイツの支配下に入っていたかもしれない。

画像:Unsplash / James Wiseman

ヒトラーの最期

枢軸国が勝利していれば、ヒトラーが防空壕で最期を遂げることもなく、民族浄化や思想統制がますます強まっていたはずだ。

パックス・ゲルマニカ

さらに、全体主義的な抑圧のもと、「パックス・ゲルマニカ(ドイツの平和)」が世界を覆っていたかもしれない。

数々のフィクションの題材に

第二次世界大戦で枢軸国が勝利した架空の世界は数々の小説やTVドラマ、映画の題材となっており、『ドクター・フー』や『スタートレック』にもそのようなエピソードがあるほどだ。

画像は実在した米国におけるナチ党員たち

 

実現しなかったヒトラーの野望

ともあれ、枢軸国は第二次世界大戦に敗れ、幸いにもヒトラーの野望が現実のものとなることはなかった。

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