ウクライナの海兵隊、待ち伏せ攻撃でクルスク州の集落からロシア軍を駆逐
偵察ドローンが捉えた戦闘映像によって、クルスク州(ロシア)でウクライナ軍が敵の陣地を攻撃し、大きな戦果を挙げたことが判明したそうだ。ウクライナの軍事情報サイト「Militarnyi」が伝えた。
それによれば、ウクライナ軍の第36独立海兵旅団は第47独立機械化旅団と連携して作戦を行い、クルスク州にある2つの集落を占領したとのこと。
画像:Telegram @ukrainian_navy
ウクライナ軍が占領したと見られるのはクルスク州にあるゼリョヌィ・シュリャフ村とノヴォイヴァノフカ村だ。「Militarnyi」によれば、ウクライナ軍は「占領した集落からロシア軍をほぼ完全に追い出した」とされている。
画像:X @UAControlMap via @moklasen
件のドローン映像はウクライナ海兵隊司令部の広報部がTelegramチャンネルを通じて公開した。「Militarnyi」はこの映像を詳細に分析し、戦闘の様子を再現。
画像:Screenshot / Telegram @ukrainian_navy
戦車「T-64BV」に率いられたウクライナの第36独立海兵旅団の車列は高速道路に沿って2キロメートルほど進軍し、敵の抵抗を受けたという。
画像:Telegram @ukrainian_navy
ロシア軍は前進するウクライナ軍を2度にわたって押し返そうと試みたが、ウクライナ軍はゼリョヌィ・シュリャフ村の外れにある森林沿いでロシア軍陣地を突破し、集落になだれ込んだとのこと。
画像:Telegram @ukrainian_navy
「Militarnyi」いわく、この作戦は上空を飛行する偵察ドローンとクラスター爆弾の支援を受けて行われたそうだ。
画像:Telegram @ukrainian_navy
同サイトはまた、ロシア軍は戦車や装甲車を用いて反撃を試みたが、ウクライナの第36独立海兵旅団がこれを退けたとした。
画像:Telegram @ukrainian_navy
もちろん、これらの情報はすべてウクライナ軍海兵隊司令部が公表したものであり、鵜呑みにすることはできない。とはいえ、ネット上でウクライナ侵攻を分析している「WarArchive」はこの戦場を特定したと主張している。
画像:Screenshot / Telegram @WarArchive_ua
ただし、「Militarnyi」は10月22日の段階で、「ウクライナ軍の前線部隊がゼリョヌィ・シュリャフ村で足場を築くことができたのかどうかは今のところ不明」だと伝えている。
画像:Telegram @ukrainian_navy
同サイトはさらに、「仮に成功していれば、ロシア軍はノヴォイヴァノフカ周辺から完全に撤退せざるを得ない状況に追い込まれるだろう」とした。
画像:Telegram @ukrainian_navy
ゼリョヌィ・シュリャフ村とノヴォイヴァノフカ村はウクライナ軍がクルスク州に対して行った逆侵攻によって一時的に同軍の占領下に入ったが、10月10日にロシア軍が実施した大規模な反撃によって奪還されていた。
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しかし、ウクライナ軍は両集落が奪還された後も、一帯に駐留するロシア軍に対し、待ち伏せ攻撃を繰り返していた。
画像:Telegram @ukrainian_navy
「Militarnyi」いわく:「ウクライナ軍は一連の待ち伏せ攻撃を成功させた。これによって、集落に向かって進軍し、足場を固めようとしていた敵の車列は撃破された」
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同サイトはさらに、「第36独立海兵旅団が行った新たな攻撃は、この地域のウクライナ軍部隊が防戦から本格的な反撃や陣地の拡大へと舵を切ったことを示している」と付け加えた。
画像:X UAControlMap / TheDailyDigest編集
また、同サイトによれば、ウクライナ軍がノヴォイヴァノフカ村を再占領する過程で、第103独立領土防衛旅団と第47独立機械化旅団が米国から供与されたM2ブラッドレー歩兵戦闘車とM1A1エイブラムス戦車を運用していることも明らかになったという。
画像:Telegram @brygada47
「動画には、第47独立機械化旅団の装甲車両が集落の西の外れにある建物で敵を掃討し、第36独立海兵旅団とふたたび合流する様子も映っている」とのこと。
画像:Telegram @brygada47