ウクライナ全土に敷かれた地雷原、その面積は日本の本州に匹敵
侵略戦争が始まってから、はや11ヶ月が経った。ウクライナの首相によると、この間にロシアは敵国の領土を世界最大の地雷原に変えてしまったという。
韓国の「聯合ニュース」の独占インタビューで、ウクライナのデニス・シュミハリ首相は、ウクライナと韓国のこれからの経済的パートナーシップと、地雷除去の援助を韓国から受ける可能性について論じた。
「ウクライナ政府は、国内に電気自動車の製造工場を作ろうとしており、それを韓国と協同で行いたいと考えています」と、シュミハリ首相は語る。
「ウクライナ国民は高性能な電気自動車の購入を希望しています。日増しに高まるその需要に応えるべく、我々は奮闘しています」
シュミハリ首相はそれだけでなく、戦争の終結後、国内に埋められた地雷の除去を韓国が援助してくれることをウクライナは期待していると述べた。
「地雷除去の豊富な経験、技術と装備を持っている韓国から、強力なサポートを得られるものと私は期待しています」:シュミハリ首相は聯合ニュースの記者たちにそう語った。
ウクライナで戦争が勃発してから、25万平方キロメートル以上の地雷原が作られたと首相は言う。この面積は朝鮮半島全体より大きく、ラオス、ルーマニア、英国よりも広いと記事は指摘する(ウクライナの面積は約60.4万㎢)。
「現在、世界で最大の地雷原となっています」と、シュミハリ首相は聯合ニュースの記者たちに言う。
「地雷原は住民の移動を困難にしているのはもちろん、国の主要産業である農業に甚大な影響をもたらしています」
人権NGO「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」によると、ロシア軍もウクライナ軍も、対車両用地雷を広範囲で敷設してきており、ウクライナの少なくとも6つの地域で使用が確認されているという。だが、交戦状態にある二国のうち、対人地雷を使用しているのは一国だけである。
ヒューマン・ライツ・ウォッチの昨年6月の報告書にはこうある:「ロシア軍は少なくとも7種類の対人地雷を、ウクライナの少なくとも4つの地域(ドネツク、ハルキウ、キーウ、スームィ)で敷設してきた」
2014年から2022年にかけて、ウクライナ政府軍が対人地雷を使用したことを示す信頼に足る報告はないと、ヒューマン・ライツ・ウォッチ同報告書は述べている。
対人地雷の使用、開発、生産、貯蔵、保有、移譲などは、1997年に起草され1999年に発効したオタワ条約によって禁止されている。そしてロシアは、その条約に署名していない。
よって、同報告書のサマリーにあるように、「目下の状況は、1997年の対人地雷禁止条約に加盟していない国が、加盟している国の領土でその兵器を使用しているという点で、異例である」。
残念ながら、ロシア軍が地雷の敷設を止めることは考えにくい。いまやロシア軍はほとんどの戦線で守勢に回っているからだ。
「いつ戦争が終わるかはわかりません。ですが、いつの日にか我々が国土全体を元の状態に戻すことは確かです」とシュミハリ首相は言い、韓国がウクライナに提供してきた人道支援に対して「深く感謝している」と付け加えた。
「韓国はこれまでのところ、1億ドルの支援金をウクライナに送っている」と、聯合ニュースはその記事(1月8日付け)を締め括っている。