ジョロウグモは「巨大な毒グモ」?:外来種として広がる米国で高まる不安の声
日本をはじめ、東アジアを原産地とするジョロウグモ。外来種として侵入した米国では東海岸、とりわけニューヨーク州やニュージャージー州などでその数を増やし、問題となっているようだ。
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『ガーディアン』紙の報道によれば、クレムソン大学のデビッド・コイル助教の研究によって、ジョロウグモが米国に「定着」しつつあり、この夏には「米国東部のほぼ全域に生息」するようになるかもしれないと判明。
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研究者らによれば、米国のジョロウグモはおもに日本から侵入したと見られており、東海岸の気候が日本と似ていることから勢力を拡大してしまったとのこと。
ジョロウグモは遅くとも10年前には米国に辿り着いており、最初に発見されたのはジョージア州だった。『ワシントン・ポスト』紙いわく、輸送用コンテナに紛れて米国に侵入したと見られている。
日本ではなじみ深いジョロウグモだが、メスは比較的大型で派手な色合いをしていることから、米国では「巨大な毒グモ」なのではないかと直接的な被害を懸念する声も挙がっているようだ。『WIRED』誌が伝えている。
画像:CBSニュース
確かに、ジョロウグモはわずかながら毒を持っている。ただし、それはエサとなる昆虫を捕らえるためのものであり、人間やペットに被害をもたらすほど強力ではない。
画像:Zorzal solitario/Wikimedia Commons
『WIRED』誌によれば、コイル助教の研究チームはジョロウグモの拡散状況や在来種への影響を調査している最中であり、米国メディアの反応は少々、過熱気味だ。
画像:@UntamedScience/X
ただ、そのおかげで、人々が普段は気にも留めないクモに関心を寄せるようになったという側面もあるそうだ。