18歳で成年したトランプ元大統領の三男バロン・トランプ、政界入りは固辞
ドナルド・トランプ元大統領の三男でメラニア夫人にとっては一人息子であるバロン・トランプが今年3月に18歳の誕生日を迎え、成人となった。
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5月8日、ドナルド・トランプ元大統領の三男、バロン・トランプ(18)が共和党全国大会のフロリダ州代表に選出されたが、本人はこれを固辞したようだ。
『デイリー・メール』紙によれば、バロン・トランプの政界入りを真っ先に否定したのは母のメラニア夫人だったという。
メラニア夫人の広報は声明の中で、「共和党のフロリダ州代議員に選出されたことは大変光栄ですが、残念ながらバロンには先約がありますので、辞退させていただきます」とした。
バロン・トランプは5月17日にオックスブリッジ・アカデミーを卒業し、大学進学を望んでいるとされるため、政界入り辞退は驚くにはあたらない。
しかも、メラニア夫人は以前から息子が衆目にさらされることを嫌がっており、彼女の意向も今回の決断に影響を与えた可能性がある。
一方、ドナルド・トランプ元大統領は息子が代議員に選出されたことを歓迎していたようだ。ニュースサイト「ポリティコ」によれば、トランプ陣営のある関係者はバロンについて、「我が国の政治プロセスに非常に興味を持っている」とコメントしたそうだ。
NBC放送が伝えたところによれば、インタビューの中でバロンの政界入りについて尋ねられたトランプ元大統領は息子の年齢を言い間違えてしまったらしい。巷ではバイデン大統領の失言がしばしば話題になるが、この点ではトランプ元大統領も負けていない。
WSCV放送のインタビュワーから、バロンがフロリダ州の代議員に選出されたことについてどう思うかと尋ねられた際、トランプ元大統領は「バロンは若すぎるかもしれないね。17歳だし。でも、共和党員たちがそれでよいと言うなら、私は大賛成だ」と発言。
また、NBC放送によれば、トランプ元大統領は続けてバロンの政界入りは「とてもキュート」だと述べ、「バロンはとても若く、今年高校を卒業するところだ」と付け加えたという。
共和党全国大会に関する声明の中で、フロリダ州共和党委員長のエヴァン・パワー氏は「草の根運動の指導者や議員、トランプ一家も参加した素晴らしい代表団です」とコメント。
パワー氏はさらに、「フロリダ州は素晴らしい代表団を擁してきたが、肝心なのは私たちがフロリダで大勝する準備をしているということです」とした。
バロン・トランプの兄エリック・トランプとドナルド・トランプ・ジュニア、姉のティファニー・トランプとその夫、マイケル・ボウロスはすでに政治活動を行っており、今回の共和党全国大会では、きょうだいそろってお目見えする予定だった。
トランプ一家がフロリダ州における共和党全国大会に大きな影響力を持っていることは言うまでもない。子供たちは全員、父親の名前を大統領公認候補として挙げるのだ。
フロリダ州代議員たちは今年7月にミルウォーキーで開催される共和党全国大会で一堂に会し、公認候補選びに当たることとなる。バロン・トランプがこの大会に参加するのかどうかについては、今のところ不明だ。
CNN放送いわく、ドナルド・トランプ元大統領の子供たち5人のうち、現時点で政治活動を行っていないのはバロン・トランプとイヴァンカ・トランプの2人だけだ。しかし、イヴァンカはトランプ政権時代に上級顧問を務めていたことがある。
ドナルド・トランプ元大統領は今年5月、アダルト映画女優、ストーミー・ダニエルズに対する口止め料の支払いを巡る裁判で有罪評決を受けた。これに関連して思わぬ形でバロン・トランプに注目が集まることとなった。
トランプ元大統領の弁護団は同氏がバロンの高校卒業式に出席できるよう、裁判を中断すべきだと主張し、ニューヨーク州最高裁のフアン・マーチャン判事はこの申し立てを認めたとBBC放送が伝えている。
7月、バイデン大統領が大統領選からの撤退を明らかにした。その後カマラ・ハリス副大統領が民主党の大統領候補となることがほぼ確実となり、トランプ前大統領を猛追している。こうした民主党の勢いを振り切るべく、トランプ前大統領が三男の「キュートな」政界入りをふたたび求める可能性もゼロではない。
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