名画の贋作ネットワークがイタリアで摘発される:バンクシー、ピカソ、カンディンスキー……

摘発された巨大な贋作ネットワーク
6ヵ所の工房で贋作づくり
オークションハウスが加担
著名なアーティスト
美術品市場に与える影響
検事長のコメント
オークション市場に大打撃
コレクターにとっては悪夢
eコマースサイトに対する捜査
当局は38人を逮捕
「バンクシー作品を保護するための最大限の努力」
注意を促すバンクシーの公式ウェブサイト
摘発された巨大な贋作ネットワーク

先ごろ、ピカソやアンディ・ウォーホル、バンクシーといった巨匠の絵画を語ったニセモノの作品を制作し、売りさばいていた大規模な贋作ネットワークがイタリア当局に摘発された。

 

6ヵ所の工房で贋作づくり

このグループはイタリアにある6ヵ所の工房でニセモノを制作しては、ヨーロッパ中のバイヤーたちに売りつけていたという。

The Daily Digest をフォローして世界のニュースをいつも手元に

オークションハウスが加担

贋作の売却に際しては、イタリア、スペイン、ベルギー、フランスにあるオークションハウスが本物であるという偽りの保証を行い、詐欺に加担していたそうだ。

著名なアーティスト

捜査の過程では、ジョアン・ミロやクリムト、カンディンスキーに至るまで、30名あまりの著名画家による作品を装ったニセモノが2,100点以上も押収されることとなった。

美術品市場に与える影響

被害額は合計で2億1,500万ドルに達する可能性があり、美術品市場に深刻な影響を及ぼすと見られる。

検事長のコメント

ピサ検察庁のテレサ・アンジェラ・カメリオ検事長は『ガーディアン』紙に対し、警察当局による捜査が入らなけらば、贋作は「著名画家たちが制作した本物に近い」値段で売却されていた可能性もあるとコメント。

 

 

オークション市場に大打撃

そして、仮にそうなっていれば、「オークション市場が大打撃を受けたことは間違いない」と付け加えた。

コレクターにとっては悪夢

捜査のきっかけとなったのは、2023年3月にトスカーナ州ピサにある実業家が所有していたコレクションから、200点にのぼる贋作が発見されたことだった。

 

eコマースサイトに対する捜査

これを受け、イタリア当局はヨーロッパ各地にあるオークションハウスのeコマースサイトに探りを入れたのだ。

 

当局は38人を逮捕

ロイター通信によれば、すでに容疑者38人が盗品の売買や贋作制作、美術品の違法販売に関わった疑いで逮捕されているとのこと。

画像:Euronewsより(スクリーンショット)

「バンクシー作品を保護するための最大限の努力」

前出のカメリオ検事長は今回の捜査にバンクシー・アーカイブの専門家らが加わったことを明かした。専門家らはこれについて、「バンクシー作品を保護するための最大限の努力」と述べたという。

画像:Euronewsより(スクリーンショット)

注意を促すバンクシーの公式ウェブサイト

バンクシーのエージェントは今回の事件について今のところコメントを出していないが、同氏のウェブサイトは購入者に対し、「高価な贋作」に騙されないよう注意を促している。

The Daily Digest をフォローして世界のニュースをいつも手元に

ほかのおすすめ