パリ・ノートルダム大聖堂:5年間の時を経て修復が完了
ノートルダム大聖堂の再開を祝して、8日間にわたり記念式典が開催されるそうだ。そのイベントの内容を詳しく見ていこう。
仏現地時間12月7日の夕方頃から、記念式典はスタート。各国の首脳や宗教関係者が出席する中、仏マクロン大統領が公式演説を行う予定である。
正式発表はされていないものの、モロッコやヨルダン、イギリス王室関係者の出席が噂されている。仏ラジオ局「Europe 1」によると、アメリカからはバイデン大統領やトランプ次期大統領も招待されているとのことだ。
ローマ教皇は、日程の問題から記念式典には不参加の予定。しかしながら仏ラジオ局「フランス・ブルー」は、憲法に中絶権が明記されたことや終末期に関する法案など、フランスとの軋轢から招待を辞退したのではないかと報じている。なおローマ教皇は、式典の1週間後にあたる12月15日には地中海のコルシカ島を訪れる予定だ。
12月7日の記念式典は、広場やノートルダム大聖堂の周囲に設置された巨大スクリーンで一般公開予定。イベントの模様はテレビでも生中継されるそうだ。
式典の後は、パリのローラン・ウルリッヒ大司教によって礼拝が執り行われる。大司教がノートルダム大聖堂の扉をノックしながら、『旧約聖書』の一部を唱え、それに応答するように扉が開くという流れで礼拝は進むという。
仏誌「ラ・クロワ」によると、修復を果たした大オルガンのお披露目や聖歌の合唱、そして最後に大司教が祝福を与えるという3つの内容で礼拝は構成されているという。
21時からは、ノートルダム大聖堂前の広場で国内外のアーティストを集めたコンサートが開始。フィナーレを飾るのは、プロジェクションマッピングによる音と光のショーである。
再開後初めてのミサは12月8日10時から開催され、マクロン大統領や各国の司教が170人近く出席予定。新しい祭壇が奉献され、聖遺物が設置されるそう。パリのローラン・ウルリッヒ大司教による、聖書朗読と説教を行われるという。
その後18時半から開催されるミサは、誰でも参加可能である。さらに、17時半から22時までノートルダム大聖堂の一般公開が再開予定だ。
その後、12月9日から12月15日まで、毎日複数回ミサが行われるとのこと。
12月17日と18日には、5人の著名なソリストを招き、ノートルダム大聖堂聖歌隊によるコンサートが2回開催予定である。
2025年に入ってからは、毎週火曜日に大聖堂でのコンサートが予定されている。
写真:Florian Cordier / Unsplash
記念式典中の8日間は15時半から22時まで、ノートルダム大聖堂に無料で入場が可能である。ただし混雑緩和のため、オンラインでの事前予約が必要となっている。
12月19日からは、通常通りの一般公開になるノートルダム大聖堂。毎日7時45分から19時まで開放され、毎日3回から4回のミサが行われるそうだ。