人類の愚かしすぎる行為に捧げられる「ダーウィン賞」とは?

ありがたくない栄誉
遺伝子プールの間引き
慎重に行動することの重要性
ダーウィン賞の受賞者たち
バレずにMacBookを盗むには?
とんでもないアイデア
MacBookは防弾仕様ではないので……
高い代償
危険な布教活動
センチネル族とは?
どうやって接近したのか?
贈り物はサッカーボール、はさみ、そして……
矢を射かけたセンチネル族
遺体回収はならず
DIY精神が裏目に
橋からダイブ
思わぬ計算ミス
ゴムは伸びる
ナイアガラの滝でジェットスキー
無謀な計画
致命的な見落とし
パラシュートも不調
「真の漢」は毒蛇に噛まれてもへっちゃら?
猛毒のコブラに触る
「俺は漢だ」
パブで武勇伝
コブラの毒は遅効性
ありがたくない栄誉

「ダーウィン賞」をご存じだろうか? 賞といっても、あまりありがたいものではない。なにしろ、愚かしい行いによって自分の浅はかな遺伝子を排除した人を「讃える」という、皮肉な賞なのだ。

 

遺伝子プールの間引き

したがって、対象者の死は必ずしも選考基準に入っていないのだが、大半の受賞者は常識はずれの行動によってとんでもない死を迎えている。

 

慎重に行動することの重要性

もちろん、死者に対する敬意は大切だ。その上で、ダーウィン賞は批判的な視点から、慎重に行動することの重要性を教えてくれるだろう。

ダーウィン賞の受賞者たち

気になる受賞者とその受賞理由だが、すでに無数の猛者たちがリストに名を連ねている。そこで今回は、歴代受賞者の中でも特に奇想天外な死を遂げた5人を紹介しよう。なお、受賞者および親族に敬意を払うため、個人名は伏せることとする。

 

バレずにMacBookを盗むには?

まずご紹介するのは最近、受賞者となったロシア兵だ。受賞理由がにわかには信じがたいのだが、順を追って見てゆくことにしよう。同賞のウェブサイト「DarwinAwards.com」によれば、このロシア兵は放置されていたMacBookを盗もうとして、命を失う羽目になったというのだ。

とんでもないアイデア

MacBookを見つけた彼は上官と揉めるのを避けるため、ボディーアーマーの防弾プレートを取り外しMacBookをそこに隠すことにしたらしい。ところが、これが失敗のもとだった。

 

MacBookは防弾仕様ではないので……

言うまでもなく、MacBookは防弾プレートとは違って銃撃から身を守るようには設計されていない。

高い代償

その結果、この兵士はイルピン(ウクライナ)で戦死。遺体をあらためたウクライナ兵は、いきさつに気づいてさぞ驚いたことだろう。

 

危険な布教活動

2018年11月、インドのアンダマン諸島でひとりの青年がこの世を去った。当人のInstagram投稿によれば、彼はキリスト教布教に情熱を燃やす探検家であり、現代文明との接触を拒否するセンチネル族とコンタクトをとろうとしたらしい。

 

 

センチネル族とは?

センチネル族とは、アンダマン諸島にある北センチネル島で石器時代のような暮らしを送る民族であり、インド政府は民族保護の観点から同島への接近を禁止している。

どうやって接近したのか?

では、どのようにして北センチネル島に辿り着いたのだろう? BBC放送デリー支局によれば、バンクーバー(カナダ)出身のこの青年は漁師に賄賂を贈り、カヤックで同島に接近するよう頼み込んだという。

 

贈り物はサッカーボール、はさみ、そして……

同局によれば、彼はセンチネル族にサッカーボールとハサミを贈り、キリスト教を布教しようと考えていたらしい。報道各社が伝えたところによると、彼は「この民族も永遠の命に手が届くはずだ」として、この島を訪れる決意を家族に伝えていたという。

 

矢を射かけたセンチネル族

カヤックが島に向かって漕ぎつけると、センチネル族はすぐに矢を射かけて攻撃を開始。しかし、この男は立ち止まらなかった。AFP通信によれば、青年を島に連れて行った漁師らは、センチネル族が「彼の首にロープを巻き付け、身体を引きずってゆく」のを目撃したという。

 

遺体回収はならず

英国が一帯を支配した1880年代に絶滅寸前に追いやられた経緯から、センチネル族は外部との接触を徹底的に拒否し続けており、青年の遺体は回収されていない。

 

DIY精神が裏目に

ウェブサイト「Mpora.com」によれば 、1997年には22歳の男性が自作バンジージャンプを試みてダーウィン賞を獲得する羽目になったという。

 

 

橋からダイブ

バージニア州レストン(米国)の司法当局によれば、この青年は高さ21メートルの橋から自作の命綱を使ってダイブしたと見られている。

思わぬ計算ミス

青年はバンジーコード数本を結びあわせ、長さ21メートル弱の命綱を自作したのだが……

 

ゴムは伸びる

しかし、危険の伴う遊びは専門家の手を借りたほうが無難だ。この青年の場合、バンジーコードがゴムによって伸びることを見落としていたのだ。その結果、自信満々で橋から飛び降りたものの、頭から地面に激突してしまった。

 

 

ナイアガラの滝でジェットスキー

こわいもの知らずはときに己の限界を見誤ってしまうことがある。1995年、離れ業に挑戦することで有名なカリフォルニア州出身の男性(39)が、ナイアガラの滝で前人未踏の冒険を決意。

無謀な計画

この男はジェットスキーに乗ってナイアガラの滝に飛び込み、パラシュートで安全に降下しようとしたのだ。しかも、大胆な彼はジェットスキーにロケットエンジンを追加。滝に突入する直前に点火し、空に飛び出してからパラシュートを展開する予定だったらしい。

致命的な見落とし

AP通信によれば、この男性は7年間にわたって計画を温めていたというが、その計画には致命的な見落としがあった。つまり、水に濡れたロケットエンジンは作動しないということだ。

 

パラシュートも不調

しかも、問題はロケットエンジンだけではなかった。なんと、パラシュートも開かなかったのだ。その結果、男性は55メートルの高さから墜落、命を落とすことになってしまった。

 

「真の漢」は毒蛇に噛まれてもへっちゃら?

ダーウィン賞のウェブサイトによれば、自分の「男らしさ」を証明しようとして1997年に思いがけない死を遂げた男がいるという。

 

猛毒のコブラに触る

ペンシルベニア州ピッツトン(米国)在住のこの男性は、友人の飼っている猛毒のコブラに触ろうとしたらしい。

 

「俺は漢だ」

無論、コブラは彼に噛みつき、友人は病院に行くよう急かしたという。ところが、噛みつかれた男性は「そんな必要はない。俺は漢だ、何とかなる」と言ってのけたそうだ。

 

パブで武勇伝

その後、この「真の漢」は友人たちを連れてパブに向かい、ビールを飲みながらコブラに噛まれたことを武勇伝として語っていたのだが……

コブラの毒は遅効性

しかし、ウィキペディアにもある通り、コブラの毒は遅効性だ。中枢神経系が破壊されるまでには数時間かかるのだ。案の定、この男もバーにやって来てからおよそ1時間後に中毒で死亡したという。

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