地球の磁極が急速に移動速度をアップ:地磁気の逆転で地球はどうなる?

人類に迫る新たな脅威
人類絶滅の危機?
繰り返される地磁気逆転
前回は77万3000年前
方位磁針が反対を向く
発見されたのは比較的最近のこと
磁気圏
磁気圏の役割
有害な太陽風
極光(オーロラ)
弱まりつつある地磁気
さまよう北磁極
年間55キロメートル
2040年までにシベリア到達
地磁気逆転の影響
宇宙線
電子機器のダメージ
いつ発生するのか?
およそ2万年後
時間は十分
人類に迫る新たな脅威

新型コロナウイルスや気候変動を切り抜けても、私たちが暮らす地球には新たな脅威が迫っています。地磁気の逆転によって、人類は絶滅の危機に瀕することになるかもしれないのです。

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人類絶滅の危機?

地磁気逆転はどのようにして発生し、どのような結果をもたらすのでしょう?本当に人類は絶滅してしまうのでしょうか?今回はこういった疑問について見てゆくことにしましょう。

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繰り返される地磁気逆転

地磁気の逆転は20万~30万年ごとに発生する自然現象であり、これまでに数回発生したとされています。

 

前回は77万3000年前

ただ、最後に地磁気が逆転したのは77万3000年前で、それまでのペースと一致しないため、専門家たちは首を傾げています。

 

方位磁針が反対を向く

地磁気が逆転すると、方位磁針はこれまでとは反対向きを指すようになります。

発見されたのは比較的最近のこと

この現象が発見されたのは比較的最近のことです。フランスの地球物理学者ベルナール・ブリュンヌが、現在の地磁気とは逆向きに磁化された岩石を見出したことが発端となりました。

磁気圏

地球の磁場は人類の生存に不可欠です。その影響が及ぶ範囲はコア内部から宇宙空間にまで広がっており、地球磁気圏と呼ばれています。

 

磁気圏の役割

地球の磁場で作り出される磁気圏は、太陽風と呼ばれる太陽から届く荷電粒子から私たちを守るシールドの役割を果たしています。

 

有害な太陽風

太陽風や宇宙船は地上の生命に害をもたらします。しかし、磁気圏のおかげで、私たちはその影響を受けずに済んでいるのです。

 

 

極光(オーロラ)

太陽風の強度が高まると、地球の大気に乱れが生じることがあります。その結果として、北極や南極付近ではオーロラが発生することになります。

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弱まりつつある地磁気

デンマーク工科大学の地磁気の専門家、クリス・フィンレー教授が2016年に行った調査によれば、地球の磁場は弱まりつつあり、宇宙線の侵入を防ぐ機能の低下が将来、深刻な問題を引き起こすかもしれないといいます。

 

さまよう北磁極

しかし、それだけではありません:磁極が動いているというのです。研究者たちは、北磁極が異例のスピードでカナダからロシアに向かって移動していることを突き止めました。

 

年間55キロメートル

磁極の移動速度は1904年に年間15キロメートルを記録、以来そのペースを維持し続けてきました。ところが、1990年に突然加速、2007年にはさらに速度を上げて年間55キロメートルに達したのです。

 

2040年までにシベリア到達

カナダ地質調査部のラリー・ニューイットによる推定では、磁北極はすでに北極海を横断しており、2040年までにシベリアに到達する見込みだといいます。

地磁気逆転の影響

過去に発生した地磁気逆転が地球に及ぼした影響について、あまり詳しいことはわかっていません。しかし、地球磁場の弱まりに加えて、地磁気が逆転するようなことになれば、人類は宇宙線に晒されることになってしまうかもしれません。

 

宇宙線

しかるべき防護措置を前もって取らずに宇宙線に被ばくするのは、とても危険なことです。

電子機器のダメージ

その上、私たちの日常生活を支える電子機器にもダメージを与えてしまう可能性があります。

 

いつ発生するのか?

まるでSFのように聞こえるかもしれませんが、地磁気逆転は想像以上に現実的な問題です。では、いつ頃、発生するのでしょうか?

 

およそ2万年後

研究者たちは、地磁気が完全に逆転するにはおよそ2万年かかるだろうと見積もっています。当面、安心してよさそうです。

時間は十分

2万年の時間があれば、人類は余裕をもってこの脅威に立ち向かうことができるはずです。目下のところ、気候変動をはじめとする、より差し迫った問題に対処するのが先決といえるでしょう。

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