富裕層が移住する国TOP5:ミリオネアたちに選ばれる国の魅力とは
「ヘンリー・グローバル・シチズンズ・リポート」によれば、2022年に約8万8000人のリッチ層が他国へ移住した。
それだけでなく、2023年には12万人もの富豪が新たな国に移住する。
移住した富裕層の多くは、ロシア、ウクライナ、中国を始め、紛争地域もしくは現在欧米諸国から制裁を受けている地域にいた人々だ。
ウェブサイト「Migration Policy」は、イギリス国防省のデータを引用し、2022年に最もリッチ層を失ったのは、1万5000人が他国へ移住したロシアだとしている。
富豪の流出がもっとも高かったのはウクライナで、42%が戦争で荒廃した自国からほかの東欧諸国へと移住した。
また、インド、ブラジル、メキシコ、イギリスも富裕層が流出した国のトップ10入りをしたが、こちらは少し意外に思えるかもしれない。
ウェブサイト「Visual Capitalist」によると、多くの富豪たちは、ただ移住するだけでなく、将来的に生活にプラスとなる法制度が敷かれている国を選ぶという。
『サウスチャイナ・モーニング・ポスト』紙は、イギリスではEU離脱をきっかけに富裕層の流出が始まり、現在もとどまる兆しが見えないと指摘している。
かつてイギリスはアイルランドと並び、富裕層が選ぶ主な移住先の一つだったのだがEU離脱が大きく影を落としているようだ。
一方ブルームバーグは、アメリカへの富豪の移住が、新型コロナウィルス蔓延前の数字と比べて80%減少したと発表。
それでは、富豪たちは一体どの国へ移住したのだろうか?2022年にリッチ層が移住した国TOP5をみていこう。
アメリカはミリオネア流入者数が前年よりも減少したものの、それでも約1500人の富豪が越してきたことで、富豪流入者数リストで第5位となった。
アメリカを上回り2500人のリッチ層が移住したイスラエルが第4位。
2022年に約2800人のビリオネアたちが、シンガポールの海岸沿いへ移住した。
3500人のミリオネアが移住したオーストラリアが2位となった。『ガーディアン』紙によると、その多くが中国、インド、イギリスからの移住者だという。
新たに4000人の富豪が移住し、ランキングのトップとなったのがアラブ首長国連邦。『フォーブス』誌は、移住した富裕層のかなりの数がロシア出身だとしている。