新型コロナウイルスの新しい変異株「XEC」:その症状と世界の感染状況
新型コロナウイルスは決して過去の話題ではない。いまも世界では新しい変異株が生まれている。
世界保健機関(WHO)によると、欧州では現在、最新の変異株「XEC」が急速な広がりを見せている。医療関係者によると、この変異株は今後新型コロナウイルスの主流を占めるようになるかもしれないという。
この変異株が初めて認められたのは2024年6月、ドイツでのことだった。現在では欧州以外の国を含め、世界中でこれまで1,100件以上の感染例が報告されている。
この「XEC」は変異株「KS.1.1」と「KP.3.3」のハイブリッドであり、オミクロン株の系統である。XECが引き起こす症状は風邪やインフルエンザのそれとよく似ており、したがって症状から感染を判断することは難しい。
具体的な症状は、高熱、長びく咳、嗅覚や味覚の障害、呼吸器系の合併症、重い倦怠感、体や関節の痛みである。
この変異株に感染しても、普通の風邪とよく似た症状ですむ場合もある。すなわち、頭痛、のどの痛み、鼻づまり、鼻水、食欲不振、下痢、吐き気や嘔吐である。
この変異株に感染すると、回復するまで比較的長い時間を要する。場合によっては、入院が求められることもあるという。
各国の保健当局はこの最新の変異株を追跡しており、今後の感染状況を予測し、最善の対策を検討しているさなかである。
もっとも、ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)遺伝学研究所のフランソワ・バルー所長は『デイリー・メール』紙に次のように語っている。「XECは感染力がとても強いが、オミクロン株系統なので、その予防には従来のワクチンがなおも有効なはずである」
現在、この変異株はすでに欧州に広まっており、北米やアジアでも感染者が出ている。ひとりひとりが注意して、感染を予防する必要があるだろう。
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