世界のパスポートランキング：ベストは日本、ワーストはどこ？

パスポートの評価は国次第

世界のどの国へも行けるパスポートを持つことは、宝くじに当たったようなものだ。というのも、すべての国のパスポートが自由な渡航を認められれている訳ではない。それでは、どの国のパスポートがベストなのだろうか？

パスポートの評価基準は？

最強のパスポートを判断するのはそれほど難しいことではない。ロンドンを拠点とする世界的な移住コンサルタント会社「ヘンリー＆パートナーズ」は、25年以上にわたって世界のパスポートランキングを発表している。

移動の自由度スコア

信用度の高いパスポートを所持していれば、事前にビザを取得することなく世界のほとんどの国に渡航することができる。これはカナダのコンサルティング会社アートン・キャピタルが発表する「パスポートインデックス」などで、移動の自由度スコアと呼ばれているものだ。

スコアのつけ方は

ヘンリー＆パートナーズは、ビザなしで渡航可能な国の数を元にパスポートを採点している。Webサイトに「ビザが必要ない場合、そのパスポートに1のスコアが付く」と記されており、最終的なスコア数でランキングを決定している。

「ヘンリー・パスポート・インデックス」

ヘンリー＆パートナーズのWEBサイトにはこう書かれている：「ヘンリー・パスポート・インデックス」は、世界のパスポートを対象に、ビザなしで渡航可能な国の数を元にパスポートをランク付けしたものです」

ヘンリー＆パートナーズによるランキング

ヘンリー・パスポート・インデックスは、世界227都市を対象に199カ国のパスポートを比較している。更に、ランキングは四半期ごとに更新される。

もっともグローバルなパスポートは

ヘンリー＆パートナーズはこうコメントしている：「グローバルな移動の自由度を測る際に「ヘンリー・パスポート・インデックス」が標準的な参考ツールになりえると考えています」

パスポートランキングベスト10

それでは、「ヘンリー＆パートナーズ」社が2023年に選出した「世界のパスポートベスト10」をみていこう。

10位：リトアニア、スロバキア

ビザなしで渡航可能な国数: 183

9位：ハンガリー、ポーランド

ビザなしで渡航可能な国数: 184

8位：オーストラリア、カナダ、ギリシャ、マルタ

ビザなしで渡航可能な国数: 185

7位：アメリカ、ベルギー、ニュージーランド、ノルウェー、スイス、チェコ

ビザなしで渡航可能な国数: 186

6位：フランス、アイルランド、ポルトガル、イギリス

ビザなしで渡航可能な国数: 187

5位：オーストリア、デンマーク、オランダ、スウェーデン

ビザなしで渡航可能な国数: 188

4位：フィンランド、イタリア、ルクセンブルク

ビザなしで渡航可能な国数: 189

3位：ドイツ、スペイン

ビザなしで渡航可能な国数: 190

2位：シンガポール、韓国

ビザなしで渡航可能な国数: 192

1位：日本

ビザなしで渡航可能な国数: 193

何を根拠に強いパスポートとするか？

世界最強のパスポートランキングは、世界GDP（国内総生産）ランキングと強く結びついている。しかし、すべてのパスポートランキングが同じような評価を下しているわけではない。アートン・キャピタル社が作成するパスポート・インデックスでは、世界GDPランキングが低く、しかもビザなしで渡航可能な国数も122と少ないアラブ首長国連邦のパスポートを世界最強としているのだ。

パスポートのワーストランキング10

反対に、ワーストパスポートの発行国はどこだろう？ワースト10を言い当てるのは、ベスト10を当てるより簡単かもしれない。テロの多い中東諸国が半数を占めた。

10位：コンゴ民主共和国、レバノン、スリランカ、スーダン

ビザなしで渡航可能な国数: 42

ランキング: 184

9位：バングラデシュ、コソボ、リビア

ビザなしで渡航可能な国数: 41

ランキング: 188

8位：北朝鮮

ビザなしで渡航可能な国数: 40

ランキング: 191

7位：ネパール、パレスチナ自治区