機密解除で米国政府のひみつが明らかに:衝撃の事実トップ10

授業では語られない歴史
10:ノースウッズ作戦
ケネディ大統領が却下
9:マフィアと手を組んだCIA
カストロ毒殺計画
8:グラディオ作戦
敵の敵は味方?
7:ペーパークリップ作戦
過去は問わない
6:トンキン湾事件
「策略ではなかった」とはいうが……
5:アコースティック・キティー
交通事故で計画中止
4:MKウルトラ計画
CIAによる書類の抹消
3:スターゲイト・プロジェクト
『ヤギと男と男と壁と』
2:1961年ゴールズボロ空軍機事故
あわや大惨事
1:アポロ11号
「人類の希望が詰まった犠牲」
授業では語られない歴史

米国政府がさまざまな機密を抱えているのは周知の事実だが、時の流れによって機密解除され、真相が暴露されることも珍しくない。しかも、こういった秘密の中にはかなり衝撃的なものもあるのだ。とはいえ、トップシークレットが明かされることはないだろうが……

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10:ノースウッズ作戦

ノースウッズ作戦とは、キューバ侵攻を正当化するために米当局が1960年代に計画した偽旗作戦であり、米国各地でキューバによる攻撃に見せかけたテロを米国自身が実行することになっていた。

ケネディ大統領が却下

結局、この計画は当時のケネディ大統領によって却下され、1990年代後半に機密解除されることとなった。しかし、CIAがキューバのカストロ政権をターゲットにしたのはこのときだけではない。

9:マフィアと手を組んだCIA

2007年に機密解除された文書によれば、CIAはフィデル・カストロの暗殺を謀るため、マフィア「シカゴ・アウトフィット」のトップだったサム・ジャンカナと手を結んでいたというのだ。

 

カストロ毒殺計画

この計画はフィデル・カストロの食事や飲み物、あるいは葉巻に毒を忍び込ませるというものだった。しかし、数度にわたる試みが失敗した後、ピッグス湾事件が発生したことで計画は中止された。

8:グラディオ作戦

冷戦中のヨーロッパにおいて、CIA(およびNATO)はソ連による西欧侵攻を防ぐという建前でグラディオ作戦という策謀を巡らしていた。

敵の敵は味方?

グラディオ作戦では共産主義との闘いという名のもとに、テロ活動に関与する極右分子(元ナチ党員やファシスト党員を含む)の逃走経路や秘密の武器庫などが準備されたのだ。

 

7:ペーパークリップ作戦

第二次世界大戦後、当時のハリー・S・トルーマン大統領は、宇宙計画をはじめとする米国の科学技術発展のため元ナチス・ドイツの研究者や技術者たちを引き抜くという「ペーパークリップ作戦」にゴーサインを出した。

 

過去は問わない

NASAのメンバーとして伝説的なヴェルナー・フォン・ブラウンをはじめ、米国に連れてこられた科学者たちは数百人に上った。書類の上では、元ナチ党員は除外されたことになっていたが、実際には戦略情報局(OSS、CIAの前身)がナチ党との関わりを示す証拠を隠蔽したり抹消したりしていたのだ。

 

6:トンキン湾事件

1964年8月2日と8月4日に、北ベトナム軍が米軍の駆逐艦「マドックス」を攻撃するという事件が発生。「トンキン湾事件」と呼ばれるこの出来事によって、米国は東南アジアにおける介入政策を強めることとなった。

写真:トンキン湾に浮かぶ米空母「コンスタレーション」(1964年8月)

「策略ではなかった」とはいうが……

しかし、2000年代に機密解除された書類によって、8月4日の攻撃は実際にはなかったことが判明した。米海軍はこの誤りについて単なる手違いであり、当時のリンドン・ジョンソン大統領に圧力をかけ、議会を通さずに報復を行うための策略だったわけではないと主張している。

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5:アコースティック・キティー

一方で、CIAは1960年代にかなり突飛な計画にも取り組んでいた。ソ連政府の庁舎を盗聴するため、訓練した猫を送り込もうとしたのだ。コードネーム「アコースティック・キティー」と呼ばれるこの作戦では、主に猫にアンテナを埋め込むために莫大な費用がつぎ込まれたという。

交通事故で計画中止

残念ながら、史上初の猫スパイは最初のミッション中に車に轢かれて死亡、計画は中止されてしまった。

 

4:MKウルトラ計画

CIAによる忌まわしい実験のひとつ「MKウルトラ計画」。1950年代から1970年代にかけて、CIAは尋問や拷問およびマインドコントロールの可能性を探るため、被験者の同意なしに薬物を投与したり、電気ショックや催眠を行ったりしていた。

 

CIAによる書類の抹消

MKウルトラ計画に関する最後の文書は2001年に機密解除された。しかし、リチャード・ヘルムズCIA長官の命令によって、1973年に大部分の書類が抹消されてしまったため、この恐るべき計画の全体像は闇に包まれたままだ。

写真:リチャード・ヘルムズとリチャード・ニクソン(1969年)

3:スターゲイト・プロジェクト

さらに奇妙な計画としては、超能力を軍事的に利用できないか調査するため、専門の陸軍部隊まで組織した「スターゲイト・プログラム」が挙げられる。

 

『ヤギと男と男と壁と』

スターゲイト・プロジェクトは成果を挙げられないまま打ち切られ、2005年に機密解除となった。ジョージ・クルーニーやジェフ・ブリッジスも出演した映画、『ヤギと男と男と壁と』の原作小説にインスピレーションを与えたことでよく知られている。

 

2:1961年ゴールズボロ空軍機事故

1961年、2発の核爆弾を搭載したボーイングB-52爆撃機が空中分解、爆弾ごとノースカロライナ州ゴールズボロ付近に落下した。1発目はパラシュートが開いたが、2発目は地面に直撃することに。

 

あわや大惨事

広島型原爆の250倍という破壊力を持つこの爆弾が、起爆する一歩手前の状態にあったことが明らかになったのは2013年のこと。もし爆発していたら、半径14キロメートル以内を破壊しつくす規模になっていたはずだ。

 

1:アポロ11号

宇宙計画に関する秘密といえば、アポロ11号計画が失敗した場合に備えて当時のリチャード・ニクソン大統領はお悔やみメッセージを用意していたという。

 

「人類の希望が詰まった犠牲」

ニクソンの声明いわく:「平和な月面探索に向かった男たちを待ち受けていたのは、月面で安らかに眠るという定めでした。勇敢なニール・アームストロングとエドウィン・オルドリンはもはや為す術がないことに気づいているでしょう。しかし、2人の犠牲のうちに人類の希望が詰まっていることも理解しているはずです」

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