目をこすってはダメ。でもなぜ? 驚きの理由とは
眼が疲れたときや違和感があるときについやってしまいがちなのが、眼をこすること。一見、大した問題はなさそうですが、実は眼の健康を損なってしまうこともあるのだとか。その理由をチェックして、眼をこする癖とサヨナラしましょう。
クリーブランド・クリニックによれば、眼をこすることで角膜に小さな傷がついてしまうことがあり、瘢痕組織の発生をはじめ一生残る視力のトラブルにつながってしまう可能性があるといいます。
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眼をこすりすぎると円錐角膜につながってしまう恐れがあると警鐘をならすのはアトランティック・アイ・インスティテュート。円錐角膜とは角膜が薄く変形し、視界をゆがめてしまう怖い病気です。
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角膜が薄かったり傷があったりすると、真菌感染症をはじめとする感染症にかかりやすくなってしまいます。さらに、目をひっかいて手から細菌が移ってしまうことで、炎症や感染症に発展してしまうこともあります。
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皮膚科医のブレンダン・キャンプ医師はニュースサイト「ハフポスト」に対し、眼をこすることによって周囲の皮膚が苔癬化(肌が厚く硬くなること)してしまうリスクを指摘。シワが目立つばかりか、皮膚が乾燥してうろこ状になってしまうこともあるのだとか。
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アトランティック・アイ・インスティテュートによれば、アレルギーを原因とする眼のかゆみがある場合、眼をこすることでヒスタミン反応が加速してしまうといいます。これによって一時的にかゆみは収まるかもしれませんが、アレルギー症状が悪化してしまうことも。
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皮膚科医のアンジェロ・スローワー医師はハフポストに対し、「肌の色が濃い人の場合とくに、眼をこすることで周囲の皮膚の色素生成を促すことになってしまいます」とコメント。この現象は炎症後色素沈着とも呼ばれています。
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眼をこするというのは、液体で満たされた眼球に圧力をかけるということに他なりません。アトランティック・アイ・インスティテュートによれば、これによって緑内障が悪化してしまう可能性もあるといいます。というのも、緑内障の治療は高すぎる眼圧を下げることで行われるためです。
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マスカラをつけているときに眼をこすった経験がある方は、あっという間にメイクが台無しになってしまうことをご存じでしょう。
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皮膚科医のスネハル・アミン医師がハフポストに語ったところによれば、眼をこするとメイクが滲んでしまうだけでなく、眼がくたびれたように見える原因にもなってしまうといいます。眼の充血は、毛細血管がダメージを受けるほど強くこすったせいで引き起こされることもあるのです。
さらにユタ大学によれば、新型コロナウイルスをはじめとする感染症のウイルスを含む飛沫は、眼の粘膜を通して感染することもあるといいます。つまり、飛沫がついた手で眼をこすると病気がうつってしまうかもしれないということです。また、感染中に眼をこすると、ウイルスの拡散を助長することにもつながりかねません。
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ほとんどの場合、ものもらいは皮膚に存在するブドウ球菌によって引き起こされます。健康情報サイト「Healthline」によれば、 ものもらいの原因の1つは眼をこすることだそうです。
また、アトランティック・アイ・インスティテュートによれば、眼をこすることで引き起こされる円錐角膜によって、高価な度付き眼鏡が必要になってしまうこともあるといいます。
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レーシック手術後に守らなくてはならない一番大切なことは「眼をこすらないこと!」 です。クラフ・アイ・インスティテュートによれば、手術によってできた皮弁はきちんと治癒するまで所定の位置に留まり続けなくてはならないのだそうです。
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まぶたが赤くはれ、かゆみを伴ったりうろこ状になったりしてしまう眼瞼炎。多くの場合、過剰なバクテリアが原因で手から感染することがあるほか、眼をこすることで症状を悪化させてしまうこともあるといいます。
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アクソン・オプティクスによれば、眼をこすりすぎると血圧や頭蓋圧が乱れ、光線過敏症を突然発症してしまうこともあるそうです。
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