トランプ氏勝利の立役者、スージー・ワイルズ氏が次期政権の首席補佐官へ

トランプ氏が信頼を寄せるスージー・ワイルズ氏
「政界の黒幕」
大統領選でコンサルタントを務める
「最高の選挙戦略立案者」
フロリダ州の選挙では負け知らず
選挙アドバイザーとして40年以上のキャリアを持つ
レーガン大統領の選挙も支援
リック・スコット元知事の当選も助ける
2016年のトランプ政権誕生を支える
2020年の選挙では陣営から外れる
無党派層をターゲットに
大統領首席補佐官に任命される予定
ホワイトハウスをまとめる重要なポスト
大統領首席補佐官の仕事は?
大統領の「門番」
最適なポスト?
大統領の破滅的な思いつきをコントロールできる
トランプ氏が信頼を寄せるスージー・ワイルズ氏

返り咲きが決まったトランプ氏が、第二次政権の大統領首席補佐官に選挙コンサルタントのスージー・ワイルズ氏を起用する予定だと報じられた。いったいどんな人物なのだろうか。

「政界の黒幕」

政治情報サイト「ポリティコ」によればスージー・ワイルズ氏は現在67歳で、「最も恐れられ、最も知られていない政界の黒幕」とまでいわれているという。

 

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大統領選でコンサルタントを務める

ワイルズ氏は今回の大統領選で、クリス・ラチヴィタ氏と共にトランプ氏の選挙コンサルタントを務めていた。『タイム』誌によると、トランプ次期大統領がカマラ・ハリス候補に勝てたのはワイルズ氏の働きによるところが大きいのだという。

「最高の選挙戦略立案者」

11月6日、フロリダ選出の民主党議員ジャレド・モスコウィッツ氏がX上にこう投稿している:「いまワイルズ氏のことを知らない人も、すぐに知ることになる。最高の選挙戦略立案者として話題になるだろうから」

フロリダ州の選挙では負け知らず

モスコウィッツ氏はさらに、ワイルズ氏は「フロリダ州のあらゆる選挙で、勝った陣営に参加していた」ともコメントしている。これは決して誇張ではなく、「ポリティコ」も指摘するように、デサンティス知事が「トランプおろし」を目論んだときもワイルズ氏の力で瓦解させられている。

選挙アドバイザーとして40年以上のキャリアを持つ

ワイルズ氏は最近まで決して知名度が高いとは言えなかったが、政治にはかなり以前から関わってきている。共和党の選挙スタッフ兼アドバイザーとして40年以上のキャリアを誇り、多くの有力政治家に当選をもたらしているのだ。

レーガン大統領の選挙も支援

ワイルズ氏は1970年代からジャック・ケンプ議員の下で働き始め、80年の大統領選ではレーガン陣営に参加していた。その後、ジョン・ディレイニー議員やジョン・ペイトン議員などの下で活動を続けて徐々に頭角を現してきた。

リック・スコット元知事の当選も助ける

『タイム』誌は「ワイルズ氏はフロリダ州での選挙に精通した人物として一目置かれるようになった」としており、その後は2010年の知事選でリック・スコット元知事の当選に貢献、2016年の大統領選からトランプ陣営に参加したという。

2016年のトランプ政権誕生を支える

2016年にトランプ大統領が誕生すると、ワイルズ氏はフロリダに残ってロン・デサンティス氏の知事選を助けた。2020年の大統領選でもトランプ氏を支援するはずだったが、ワイルズ氏との関係が悪化したデサンティス知事側が元大統領に強く働きかけてチームから外させたという。

2020年の選挙では陣営から外れる

2019年に、ふたりの選挙スタッフが、デサンティス知事が個人的にワイルズ氏を外すことを望んだと「ポリティコ」に語っている。だが、同サイトによると、ワイルズ氏は後にトランプ氏の政治資金団体「Save America」のCEOに任命されて陣営への復帰を果たすことになる。

無党派層をターゲットに

今回の大統領選ではワイルズ氏はクリス・ラチヴィタ氏と協力してトランプ陣営の選挙戦略を構築した。CBSニュースによると、その戦略とは、無党派層に焦点を合わせて有権者登録を推奨、票田へと変えることだったという。この戦略の有効性は結果を見れば一目瞭然で、ワイルズ氏は大きな称賛を浴びることとなった。

大統領首席補佐官に任命される予定

11月7日、トランプ次期大統領は第二次政権ではワイルズ氏を大統領首席補佐官という要職に任命すると発表した。67歳の大ベテランが、このポストを占める初の女性となる。

ホワイトハウスをまとめる重要なポスト

BBCによれば、大統領首席補佐官は行政のあらゆる側面で大統領を補佐する存在であり、非常に重要な役割なのだという。大統領の抱えるスタッフを束ねるマネージャーと言っても良い。

大統領首席補佐官の仕事は?

BBCニュースは「大統領首席補佐官は大統領府の長として日々の活動をすべて監督する立場だ」と説明している。さらに、大統領に対して政策上の提言を行ったり、自ら政策立案を指揮したりすることもあるという。

大統領の「門番」

『ガーディアン』紙によると、大統領首席補佐官は「門番のような役割も担っており、大統領が誰と面会するかを決めるのにも関与する」という。ワイルズ氏はかなり大きな権力を握ることになりそうだ。

最適なポスト?

ワイルズ氏はトランプ次期大統領の扱いも非常に巧みだという評判なので、大統領首席補佐官の職務も立派にこなすだろう。第一次政権時代には累計4人が務めた首席補佐官のポストだが、今度こそ安定するかもしれない。

大統領の破滅的な思いつきをコントロールできる

AP通信はこう書いている:「ワイルズ氏はトランプ次期大統領の破滅的な思いつきをコントロールできる。それも、たしなめたり説教くさいことを言ったりするのではなく、トランプ氏の敬意を獲得した上で、自分の助言を聞き入れたほうが良い結果を生むと示してみせるのだ」

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