2本角の「悪魔の彗星」が70年ぶりに地球に接近

彗星といえば……
2本角の彗星
70年周期で地球に接近
6月2日に地球に最接近
地球に衝突するおそれは?
接近するとは言っても……
木星のそばを探そう
目印はおうし座
ガスの放出を伴う爆発
直径は10~20キロメートル
二原子炭素で緑に見える
次回の接近は2095年
彗星といえば……

彗星といえば、このイラストのようなものをイメージする方が多いのではないでしょうか? しかし、現在地球に接近中の彗星には「悪魔の彗星」という異名が付けられています。というのも……

2本角の彗星

CNN放送によれば、この彗星に風変わりな異名が付けられたのは、彗星本体の両側から2本の光が突き出ており、まるで悪魔の角のように見えるためだと言います。

The Daily Digest をフォローして世界のニュースをいつも手元に

 

 

70年周期で地球に接近

「悪魔の彗星」の正式名称はポン・ブルックス彗星(12P/Pons-Brooks)。1812年にフランス人天文学者ジャン=ルイ・ポンとアレクシス・ブヴァール、ポーランド人天文学者のヴィンツェンティ・ヴィシュニエウスキーがそれぞれ独力で発見しました。この彗星は70年周期で地球に接近し、夜空に姿を見せます。

画像:De Selenium2106 - Own work, CC0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=147273783

 

6月2日に地球に最接近

ポン・ブルックス彗星が近日点に到達したのは4月末。このときは太陽光を受けて明るく輝き、地上から肉眼で観察することもできました。一方、地球に最接近したのは6月2日でしたが、太陽から離れたため、明るさは弱まっていたようです。

 

 

地球に衝突するおそれは?

ところで、「悪魔の彗星」が地球に衝突するなどして、わたしたちに危険をもたらすおそれはあるのでしょうか? 専門家たちの答えは「ノー」です。

 

接近するとは言っても……

地球に「接近」すると言っても、それは天文学的スケールでの話。実際には地球から2億2,440万キロメートルも離れた地点を通過するのです。

画像:Nima Sarram / Unsplash

木星のそばを探そう

NBC放送いわく、北半球の夜空でポン・ブルックス彗星を見つけるには、まず木星を探すのがポイント。すぐ近くに「悪魔の彗星」が見えると言います。

目印はおうし座

しかし、木星と言われても広大な夜空のどこにあるのか見当がつかないかもしれません。そんなときは、西の地平線上に浮かぶおうし座を目印にすると良いそうです。

 

ガスの放出を伴う爆発

CNN放送によれば、ポン・ブルックス彗星はここ数ヵ月の間にガスの放出を伴う大規模な爆発を起こしており、天文学者たちの興味を集めているそうです。

画像:Pixabay

直径は10~20キロメートル

ちなみに、この彗星の直径は10~20キロメートルと推定されています。

画像:Tasos Mansour / Unsplash

The Daily Digest をフォローして世界のニュースをいつも手元に

二原子炭素で緑に見える

また、「悪魔の彗星」はしばしば緑色に輝いて見えますが、CNN放送によれば、この種の彗星には「太陽光の一部を吸収する二原子炭素が含まれている」ことがその理由だそうです。

次回の接近は2095年

ポン・ブルックス彗星がふたたび地球に接近するのは2095年。この機会に夜空を見上げ、壮大な宇宙に想いを馳せてみてはいかがでしょうか?

画像:M.B. Louis / Unsplash

The Daily Digest をフォローして世界のニュースをいつも手元に

ほかのおすすめ